今回は、テストプリントの続きです。前回より少し複雑な造形物として、サモトラケのニケとミロのヴィーナスの彫刻のレプリカを、Zortrax M200でプリントしてみようと思います。
まず、データを準備します。Makbot Thingiverse から3Dデータをダウンロードします。
それぞれのリンクは以下です。
[サモトラケのニケ]
[ミロのヴィーナス]
ダウンロードしたobjファイルをZ-Suiteに読み込むのですが、ここで問題発生です。
何かのエラーが出て、読み込みを失敗してしまいます。
多分元データがどちらも100MB以上とかなり大きいので、Z-Suiteでの読み込みができないのではないか?と推測しました。
そこでググってみると、ZBrushという3Dアプリに、[デシメーションマスター] という機能があるらしいことがわかりました。形状を崩さず、ポリゴン数を大幅に減らすことができるようです。
【ZBrush】デシメーションマスターの使い方。by 3Dmotive の紹介!
リンク先の方の知恵に感謝してデシメーションを実行すると、データの大きさはなんと1/8程度に削減することができました。再びZ-Suiteを立ち上げて、無事読み込み終了です。あとはプリント用のzcodeデータを作成して、Zortraxでプリントするだけです。
Zortrax M200でプリント中の画像です。サポート材がたくさんついているのがわかります。特に翼の下はサポート材だらけで、あとからこれを除去するのが大変でした。
完成したサモトラケのニケです。私のすごく好きな彫刻です。ルーブル美術館で実物を見たときは、本当に感動しました。どの角度から見ても美しく、飽きるころがありません。
台の上にサポート材を除去したあとが白く残っています。
本当は下から見上げたアングルがとても美しいのですが、大きさが小さいため、その写真は撮れませんでした。
ミロのヴィーナスです。昔、石膏の胸像を持っていました。残念ながら、阪神大震災の時に壊れてしまいましたが。この像も実物がルーブル美術館にあります。
このヴィーナスも見る角度によってどんどんイメージが変わってゆく彫刻です。
どの角度からみても、ゆるやかなS字の動きがあるのがよくわかりますね。
別データの胸像もプリントしてみました。こちらは、白いフィラメントでプリントしたので、写真撮影は難しいです。
ニケとヴィーナスの立像は、高さが12cmくらい、ヴィーナスの胸像は高さ10cmくらいなので、かなり精密にできていると思います。これらはまたいずれもっと大きなサイズでプリントしてみたいと考えています。
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