VRパースには、おおまかに言って以下の3つの種類のものがあります。
1.パノラマVR
あらかじめ収録された一連の静止画像を再生時につなぎ合わせることによって、360度の視界を切れ目なく見渡しているようなパノラマの映像を再現できる技術です。自分がその場に居合せているような臨場感・リアリティがあります。建築物の内観のプレゼンテーションに適しています。
2.オブジェクトVR
ある対象物に対する様々な角度からの画像をつなぎあわせることにより、視点を動かして対象を様々な方向から眺めるような表現を可能にする技術です。対象オブジェクトを360°あらゆる角度から見ることが可能になります。実際には、いろいろな角度から見た画像を合成して1本のムービーにしてあります。建築物の外観のプレゼンテーションに適しています。
3.VRツアー
複数のパノラマVRを組み合わせたものです。複数の視点からのパノラマVRをつなぎ合わせることにより、より柔軟でリアルな仮想空間を構築することが可能になります。Googleのストリートビューなどが、VRツアーの技術を応用した例です。その場所に行くことなしに、擬似現実的なパノラマ空間を体感することができます。
上の3つのVRサンプルは、同じモデルを3つのタイプのVRでそれぞれ製作してあります。元のモデルは、四角い箱の四隅に、円柱、三角柱、球体、立方体の4つの立体を配置したものです。パノラマVRでは、箱内部の中心に視点を設定してあります。オブジェクトVRでは、箱の中心を軸にして回転することができ、いろいろな視点から見ることができます。VRツアーでは視点を円柱と三角柱の間にひとつ、球体と立方体の間にひとつの計二つ設定してあり、二つの視点を切り替えることができます。
3つのVRサンプルをいろいろ動かして、比較してみてください。